http://www.meti.go.jp/committee/summary/eic0009/pdf/020_02_00.pdf

まあおもしろいけど…あんまりネガティブな文章を国が出すのってどうなの?っていう気がする。


現代日本は、食事は手に入り、戦争もなく、治安もよく、感染症は抑えられており、人類史上一番安全であることは疑いないだろう。

まあ別に安全であることが幸福に繋がるかというとそういうわけではなくて、何も起こらない、変わらない一日を60才まで生き続けるのと、「お国のために」と言って、明確な目標を持って25才で戦地で死ぬのと、どっちが虚しいかというのははっきりとは言えないだろう。

(ただ、戦地で死ぬ人は、死ぬ直前には、「安全なところでゆっくり暮らしたかった」と本当に心から願ってそうな感じはするけど、緩慢な人生を送ってる人が、心から「俺は戦地で死にたい」とは思わないだろうし、そのへんの非対称性はありそう。)


幸福には色んなパラメータがあるわけだが、そのうちのひとつの大きいものとして、「今の社会が幸福な社会と思ってるかどうか」があると思う。宗教的な感じはあるけど、「今の社会がいかに終わってるか」みたいな話をする人が幸福に暮らしてるようには見えないよね。

そういうパラメータがあるときに、国として「いかに現状が悪いか」みたいなのを文字列化してしまうのは、なんか悪いフィードバックに入ってる感がありますね。


でも、あんまり「今が良くないのは国ではなくて自分が悪いせいだ」と考えてダウナーってしまうよりは、「今の社会がクソすぎる」みたいな愚痴を人と言いあってダラダラ暮らすほうが現代社会を満喫してる感もあるし、まあそれもありなのかなと思いますけど…


この辺の考えで影響を受けてる本として、 https://www.amazon.co.jp/dp/B00EU9SKKE/ これがあって、「現代世界がいかに恵まれてるか」みたいな話をえんえん書いてあって、結構僕は好きなのでおすすめですよ。


高齢者問題は、まあそのうちバランスすると思っていて、高齢化社会を維持できないほど社会が弱ってきたら、その影響をまっさくにうけるのは弱者になるだろうから、普通に高齢者は減りはじめると思うんだよね。まあ、社会の効率はどんどん上がっていくだろうから、人口ピラミッドが狂っても弱者を支え続けられる可能性もある。そのへんも含めて、まあどっかでバランスするでしょと思う。