なぜ実践できないの?

Joel on Softwareに書いてあることは、確かに素晴らしい。ああいう点を考慮できるようになれば、確かに良い。けど、何故、それは実際には行われないのだろうか。そう、それは簡単な話、現実には、わざわざ本に書くまでも無いようなくだらない問題がやたらとあるからだ。それは、ほんとに「休憩しようと思って開いたwebページが面白くて半日仕事しなかった」とか、「たまたま相手の機嫌が悪かった」とか、まあ、そういうくだらない話だ。


さて、話を無理やり曲げていくが、では、なぜ、Joelさんは実際に成果を残すことができるのだろうか?
くだらない問題に出会わないで済んでいるから?
そんなわけは無いだろう。誰でも、くだらない問題には遭遇してるはずだ。ならば、くだらない問題、という点について、成功する人と成功しない人の差はひとつしかない。「くだらない問題を処理できるか?できないか?」だ。
僕は、成功者の言葉をいくら実践しても、成功者にはなれない理由は、ここにあるのだと信じている。くだらない問題に対応する方法は殆ど言葉には残らない。Joel on Softwareには確かにそういう話も結構書いてあるが、それでも全然足りない。
くだらない問題はくだらないにも関わらず、解決が難しい理由は、それが多すぎて、かつ、解答を再利用できない点にある。いくら本を読んだところで、それは次の問題にはなんの役にも立たない可能性が非常に高い。経験を積んでも、次の瞬間には、全然経験とは関係ない問題が降りかかってくる。


偉人や成功者が名言を残した場合、それは疑ってかかるべきだ。名言にはとても重要なことがひとつだけ表現されている、が、しかし、それを実践するには300個ほどのくだらない問題を乗り越えないといけないのだ。多分。