HP Mini 210

買ってしまった。Atomデュアルコアになっていたので…

個人的には、紆余曲折は色々あっても世の中の個人向けマシンはAtomになると思っていたので(下のほう参照)、Atomマシンを買ってしまうわけだが、これで5台目だな…
まあ、とりあえず個人的に待っていた機能(GPU統合、デュアルコア、64bit)は全て入ったので、もう当分買うことは無いと思う。次があるとしたら、AVX実装(されてレガシーSSEが削除)された時とかだろうか。まあ、あと数年は何も起こらないだろう。
あと今年マシン買いすぎだろ。D510MO、Eee PC1005PE、PhoenomX6(とマザーボードと電源とケースとメモリ)、Core i3(とマザーボード)、そんで、これ。足したらいくらだ…えーと…20万くらい?さすがにもう今年は何も買わないだろうから、年あたり20万てところか。高いノートを買うかわりにAtomマシンを3台買うことによって効率良く物欲を発散する計画は、それなりに予定どおりくらいかと思う。いや思わねーよ。予定では3年で20万くらいの予定だった。来年は…えーと…年初にSandyちゃんが出るから、また早速4万くらいか…CPUかわるごとにマザーボードが変わってしまうIntelさん鬼畜であった。

それはいいとして…今まで使ったネットブックの感想を書いておこう。

NB100/HF。最初に買ったネットブックSSDが64GBで他と比べても安かったのでこれにした。SSD64GBにしたのは正解だったと思う。というか当時は16GB SSDネットブック標準だったと思うが、酷い仕様である。メモリ1GB、AtomマシンでVistaというすごい環境だった、が、リカバリ領域を残してLinuxをインストールする方法がわからなくて、その時の怒りにまかせてリカバリ領域ごとWindows領域を消した、ので、Vistaはどっかいった。リカバリ領域とか考えたやつ誰だよ…と、当時は世の中全てが許せないみたいな感じだったと思う。
キーボードがショボいとか、まあ、色々あったが、妥協点が僕の許容範囲と非常に近くて、これの後継が出たらそれ買おうと思ってたが、残念ながらSSD 64GBネットブックはこれっきりであった。
良い点

  • SSDで64GB
  • バッテリがはみ出してる部分が持ちやすい
  • 他と比べて安かった記憶がある

悪い点

  • キーボードがショボい(僕には許容範囲内)
  • でかでかと「TOSHIBA」と書いてあるのが微妙にダサい
  • Vista

僕が使ったSSDは今のところこれだけだと思う。個人的には、「HDDの価格あたりの容量」はPCの進歩の最後の希望という感じなのでHDDを使っていきたい。300GB以上を必要としたことは生涯で一度も無いけど。


続いてEee PC1005PE。ネットブックでも64bit対応したと聞いて。確か、当時は液晶がノングレアなやつが欲しくて、別のマシンにしたかったのだけど、どこで買えるのかよくわからなくてこれにした記憶がある。思い付きで選んだのだけど、バッテリが9時間持つというのは非常によいということを理解した。と、いうのは、これまではノートPCはネタでしか買ってなくて、30分しか持たないPentium4のマシンとか、そもそもバッテリが死んでる中古のマシンとかばっかり使ってたので、ノートPCのバッテリはあまり使わないような生きかたをしていたのだが、バッテリが一日持つというのは大事だなぁ…と、思った次第。
原理は謎だが、起動時のBIOS時間が異様に短い。HDDのスピンアップと同時ぐらいのタイミングでGRUBの起動画面が出る。GRUBコマンドラインでresetすると、2秒かからないぐらいで再びGRUBのメニューまで戻ってくる。
キーボードがすごくショボい。カシャカシャとオモチャみたいな音がするし、ちょっと押すとキーボードがたわむ。まあ、ミスタイプはしないので許容範囲。
最初からハードディスクのパーティションが半分に分けてあって、Linuxを入れるのが楽だった記憶がある。ただLinuxにするとLCDのバックライトの制御がなんか狂ってて、最大輝度にならない。なんとかしたい…
良い点

  • バッテリが9時間
  • BIOS時間が異様に短い

悪い点

  • キーボードがすごくショボい(僕には許容範囲内)
  • 液晶の色がショボい(テキスト読み書きしてる時は気にならないが)
  • 指紋とか手の脂がすごく目立つ
  • 液晶が180°開かないのでたまに困る


HP Mini 210。まだ思い入れが無いけど…とりあえず書いておくと、まず解像度が1366x768と大きい。キーボードがショボくない(が、タイプミスしやすい気がする…)。電源、HDDのLEDが、横に覗きこまないと見えないようになっていて存在理由が無い。HDDがめっちゃカリカリ言う。HDDシーケンシャル100MB/sec出る。ファンコントロールが1/fゆらぎになっていて、おい、これ実装した奴誰だ出てこいレベルにひどい。
fnキーの意味が反転していて斬新すぎる。Alt+F4でウィンドウを閉じるときは、fn + Alt + F4を押す必要がある。(BIOSの設定で標準動作に戻せる)
↓説明用に入っていた紙

タッチパッドがクリックするところもタッチパッドの一部になっていて終わっている。両手で操作できない。クリックしようとするとマウスポインタがずれる。Windowsはドライバが入っているのでまだマシだが、Linuxだとボタン押しながらドラッグの操作が完全に不可能であり全く使いものにならん死ぬべきである。
あと個人的にはCapsLock + Alt + 1が同時押しできなくて非常に困る。
良い点

  • 液晶の解像度が高い
  • キーボードがショボくない

悪い点

  • ファンコントロールが1/fゆらぎでウザすぎる(かなりひどい)
  • タッチパッドのボタンの仕様が終わってる(かなりひどい)
  • HDDうるさい


まとめると、HP Mini 210の悪い点はほんとに酷いけど、この解像度は慣れると戻れないな、という感じ。解像度以外はEEE PCが一番よかったかな…
あと、こうやってまとめてみると、僕は一回でいいから、バッテリがちゃんとあって、解像度が高くてキーボードがちゃんとしてて、軽くて静かなノートパソコンを使ってみるべきではないだろうか、と、思った。

ネットブックにはもっと普及してほしかった

僕はハードウェアを作れないので、十分に統一されたプラットフォームであるPCがもっと普及してほしくて、そこらへんの願望から、去年は「最終的にネットブックが世界を統一する」と、主張していた。残念ながら、ネットブックの流行は終わって、スマートフォンとかへ行ってしまったのでそういうのは妄想で完結してしまった。けど、寂しいので、去年ぐらいの考えを書いておく。(妄想の最大値みたいな話で、本気で考えてたわけではないです)


個人的には、ネットブックがコンピュータの標準プラットフォームみたいになってほしかった、という話。

ネットブックが他のポータブルなマシンと比べて圧倒的にすばらしいのは、それがPCだという点だ。これは、プログラマの観点からすると、極めて重要な点である。

僕の願望として、「コンピュータの歴史を作るのはハードウェア屋でなくてプログラマであって欲しい」と、いうのがある。これはかなりシリアスな願望で、これが無理ならもうプログラマやめてしまおうと思ってるくらいである。

僕の経験によると、日本(というか多分世界)のプログラマが3Kになってしまう理由は、プログラマの仕事はその製品仕様に大いに影響を与える仕事であるにも関わらず、製品仕様を決めるほどの権限を持てない、という歪みからきているだろうと予想されている。


この予想が正しいとすると、プログラマが3Kをやめるためには、製品仕様決定の主導権をソフトウェア側に持ってこないといけない。

プログラマの権力を増大させるためには、「顧客のニーズに応えるために最優先すべきはソフトウェアであり、ハードウェアは仕様を実現するためにソフトウェアに従って設計されなければならない」、という文化を作る必要があり、「ハードウェアが一緒でも、ソフトウェアが違えば、最終的なユーザの使い心地は全然違うものになる」ということを証明する必要がある。
AndroidiPhoneの違いが、ハードウェアでなくて、ソフトウェアにある、ということを製品仕様を決定する人たちに知っておいて欲しいと、いうような感じ。


さて、その時に、ハードウェアプラットフォームが色々と存在していては困る。ソフトウェアの品質を高めるためには、そのソフトウェアのコピーの数を増やす必要があるが(まあ、1000万円出してくれる人がいるなら別にいいけど…)、ハードウェアが統一されていなければ、ソフトウェアのコピーの数は増やせない。
例えば、GP2Xとかは、あらゆるソフトウェアを書くために必要な資料は全て揃っているわけだが、まさか、GP2XのためのOSを書こうなんていうのは、人生の無駄遣いもいいところだろう。
というか、そもそも、ハードウェアを試作してからでないとソフトウェアを作れないとなると、仕様を作る主導権はハードウェアに握られてしまう。


このような理由により統一されたハードウェアプラットフォームが欲しいのである。このとき、この世で最も普及したハードウェアプラットフォームは何か?と、いうと、それがPCなのだった。

もし、Androidタブレットが、vanillaカーネルが動くほどに普通のPCだったとして、謎のドライバを書くのに費やされたプログラマ工数が全てUIを洗練させるほうに使われていたとしたら、「iOSと比べて後発なのにダサくてもっさり」というAndroidの残念さはもう少しマシになっていただろうと思う。
さらに、UIを洗練させるのに使われた工数は、ハードウェアが変わっても無駄になることはない。だが、ドライバを書くのに費やされた工数は、残念ながら来年には全て海の藻屑となっているであろう。プログラマ工数が無駄遣いされているのだ。我々の工数を無駄にしないで!!


あと、PCぐらいに普及したプラットフォームならば、「Androidもっさりだから新しいOS作ろうぜ」というような衝動もギリギリ許される範囲である。このことは、プログラマの妄想という意味で非常に重要である。プログラマならば、一度は「自作OSが世界制覇」という妄想をするものである(フィクション世界のスーパープログラマが、OSを自作しがちなのがそれを証明している)。この妄想にリアリティを持たせるためには、ハードウェアが統一されている必要がある。


すなわち、僕の妄想では、以下のような感じだった。

  1. 世の中のコンピュータがPCで統一される
  2. コンピュータの使い易さはソフトウェア依存になる
  3. プログラマの地位が向上する
  4. プログラマに仕様の決定権が生まれる
  5. よりよいソフトウェアが生まれる
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まあ、残念ながら、こういうようにはならなかったわけだが…個人的には、とりあえず動くだけの2万ぐらいのネットブックが出て、それが全世界に普及するみたいな妄想をしていた。

いや、2万のネットブックどっか出してくれないですかね

  • キーボード、液晶、タッチパッド、バッテリはとりあえず動くレベル。
  • ソフトウェアのカスタマイズは一切無し。vanillaカーネルと普通のGNOMEが動く(とか普通のUbuntuが入ってるだけとか)

みたいな感じでいいので…なんとかならないですか?(誰に聞いてんの?)


あと、去年ぐらいには、「Windows/Office動くのが重要」とか主張していた。けど、これは、CULVが普及してあまり意味が無くなったのでもうどうでもよくなった(Windows/Officeを買う金があるならCULVは安い)。